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あかいふみ 決ゐのあさも はや半こく 吾がはんしんが さまたげしゆゑ
<読み>
あかいふみ けついのあさも はやはんこく わがはんしんが さまたげしゆえ
<意味>
朱筆で綴る手紙、決意の朝も既に半刻が経過した。わたしの半身が妨害したから。
<解説>
初句「あかいふみ」、すなわち朱筆で綴った手紙は、離縁の申し出等に起用される。少なくとも、日常的には起用してはならない手法である。
第4句「はんしん」は<意味>では"半身"と謂う文字を充てたが、その意味は寧ろ"半心"、もうひとりの自分、もうひとつの自我と謂うモノであろう [文字通りに理解してしまうと、怖しい叙景となってしまう]。
[前後するが] 第3句「半こく」は30分と謂う意味だが、必ずしもその時間を正確に指しての事ではないだろう。自身の決意が鈍っているその時間、30分と謂う経過が、それが意味するおもみよりも、第4句「はんしん」と韻を踏む事に意義がある様に思える。