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里をやの のべのをくりに にはかあめ あねとなのるが さしだす傘に
<読み>
さとおやの のべのおくりに にわかあめ あねとなのるが さしだすかさに
<意味>
義理の親の葬儀に驟雨 [が降りだすと]、姉と名乗る人物が差し出す傘 [の下に入る]。
<解説>
歌の字義、その解読自体は難しくはない。
ここに詠われている叙景をどう理解するかが難解だったりする。
歌の主人公の年齢、その人物の初句「里をや」の社会的な地位や財産、そして第4句「あね」が主人公にとってどういう血縁関係にあるのか [実の姉弟なのか、それとも初句「里をや」の嫡出子なのか、そして今初めてその人物と遭遇したのや否や等] によって、この歌の理解が異なるだろう。
と、同時に詞書にある様に、この叙景が「映画」ならば、それは冒頭のモノなのだろうか、それとも、終末のモノなのだろうか。