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つぐるとき うはべばかりの この家を さりぬる妻にと おお時計なる
<読み>
つぐるとき うわべばかりの このいえを さりぬるつまにと おおどけいなる
<意味>
[今がその時だと] 時報を告げる、上部ばかりのこの家から去ってしまう妻にと、大時計が鳴る。
<解説>
第4句「さりぬつまにと」は、ラ行四段活用 "去り" 連用形 + 完了助動詞 "ぬ" 連体形 + 名詞 "妻"+ 目的格助詞 "に" + 指定格助詞 "と" である。
仮にこれが "さらぬつまにと" であるのならば、ラ行四段活用 "去り" 未然形 + 打消助動詞 "ず" 連体形 + 名詞 "妻" + 目的格助詞 "に" + 指定格助詞 "と" であり、その結果、意味は"去らない妻に向けて" となる。
猶、初句「つぐるとき」は結句「おお時計なる」にかかる。