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ぜつ命の ち潮あびたる 棺かな あかつきまぢかも はてぬくちづけ
<読み>
ぜつめいの ちしおあびたる ひつぎかな あかつきまじかも はてぬくちづけ
<意味>
[その人物が] 絶命する際に流れる血潮を浴びた棺桶なのか、もうすぐ夜明けというのにも拘らず、終わらない接吻である。
<解説>
日の出直前に、死の瀬戸際にある人物が、血塗れのまま、棺桶の中にある遺骸にいつまでも終わらない接吻をしている。そんな光景として解釈して良いのだろうか。
生き血を浴びて復活する死者と謂えば、吸血鬼 (Vampire) が思い当たるが、仮令、そんな時間帯に蘇生したとしても、日光を浴びて灰燼へと帰するだけだ。と、謂う事はこの歌は吸血鬼 (Vampire) を題材としたモノではない、と謂う事になりそうだ。