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をさな児の 靴のねひびくや 死せるまち たつたひとりの まあだだよ
<読み>
おさなごの くつのねひびくや しせるまち たったひとりの まぁだだよ
<意味>
幼児の靴の音が響く死滅した街で [その幼児が] たったのひとりで「まぁだだよ」と応えている。
<解説>
人類絶滅後の光景。そこにたったひとり遺された幼児がいる。そして彼乃至彼女の歩く靴音が死滅した街に響き渡る。と、上句は素直に解釈出来る。そんな事態は起こり得るのだろうか、と謂う様な議論は可能だがここでそれをする必要はない。
問題は下句。結句「まあだだよ」は遊戯隠れん坊 (Hide-and-seek) の際の常套句。その遊戯の捜索主、すなわち鬼 (Seeker) に対して、彼乃至彼女から逃げる参加者による鬼 (Seeker) に示すサインである。
<意味>ではそんな結句「まあだだよ」の発言者を初句「をさな児」と看做して解釈してみたモノだが、果たしてこれで良いのだろうか。そして、それであるのならば、彼乃至彼女は誰から隠れようとしているのだろうか。