映画ヲ詠メル[040)るいの歌集(仮)]
(2024-02-15 17:25:07) by =oyo=


<画像:20240215.jpg>
墓ひもなく 飢ゑと渇はきの はてのそこ いきた証しも 沙塵ときゑゆ

るい詠める

<読み>
ぼひもなく うえとかわきの はてのそこ いきたあかしも さじんときえゆ

<意味>
墓碑もないまま、飢餓と口渇の果てのどん底で、[自身はおろか] その生きた証しさえも砂塵とともに消失していく。

<解説>
砂漠 (Desert)、もしくは乾燥地帯 (Aridity) をいく旅人、その末期を詠んだ歌である。
解釈は然程、難しくはないだろう。文字通りに読んで字の如くである。敢えて指摘すれば、第3句「はてのそこ」だ。飢餓と口渇の行き着いた先が「果て」ならば、そこからその先にあるモノ、肉体的なモノよりも精神的に潰えた状態を「そこ」と表現しているのだろう [勿論、「そこ」をある特定の場所を示す語句と解する事も可能である]。

(この項:たい)


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