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身ひとつ おはれてゆくよ めかけ胎 をかした罪は 驕りのみかは
<読み>
みひとつ おわれていくよ めかけばら おかしたつみは おごりのみとは
<意味>
無一物で追い払われていくよ、妾腹 [の子] が、[その子の] 犯した罪が慢心だけとは。
<解説>
家督相続 (Succession To A Family) のトラブルなのだろうか。
例えば、正妻に嫡子が産まれずに、庶子 (An Illegitimate Child) が家督 (Family Estate) を継ぐ事になっていた。だが、なんらかの事由で、その人物以外のモノが継ぐ事になり、追放される、と謂う様な。
結句「驕り」と謂う文字があるから本来、その人物の性格や生活態度にはなんらかの問題があったと思える。
だけれども、その人物がその様な状況に追い込まれるのは、果たしてそれだけなのだろうか、と謂うのが、歌の趣旨なのであろう。
陰謀めいたモノが感知されるのだ。
結句「驕りのみかは」は、副助詞 "のみ" + 係助詞 "かは" で、「かは」はここでは疑問として解釈する。