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くちづけは わかれのさだめ 異けふのち なみの飛沫に きへて逝く
<読み>
くちづけは わかれのさだめ いきょうのち なみのしぶきに きえてゆく
<意味>
くちづけするのは別離が宿命、そこが異郷の地であるから。波の飛沫に消え去る。
<解説>
下句「なみの飛沫に きへて逝く」のは、第3句「異けふのち」であるのか、それともそこで出逢ったであろう恋人、すなわち初句「くちづけ」をしたその相手なのだろうか。
第2句「わかれ」も、歌の主人公の出帆であると謂う可能性と同時に、第3句「異けふのち」そのものの消失であるとも考えられる。