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なみとともに 追ふておはれて おさな児ら 母の胸に掌 戀のかけひき
<読み>
なみとともに おうておわれて おさなごら ははのむねにて こいのかけひき
<意味>
[寄せては返す] 波と一緒になって [その波を] 追っかけたり追っかけられたりしている幼児達 [をよそにその人物は彼等の] 母の胸に掌をおいて、恋の駆け引き [興じている]。
<解説>
歌われてある叙景を<意味>が解る様に変換していくと、随分と散文的なモノだなぁ、と思う。補足して追記せねばならない、歌には顕れてはいない語句が多いからだ。
だが実際の叙景にあるのは、音声ばかりである様に思える。波、幼児達の嬌声、それらは総ておなじところで右往左往していだけだ。それらの反復と同調しているであろう、母親の胸にある掌だけが、たったのひとつの方向を目指しているのではある。