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月昇る 梅雨晴れの空に 泪落つ 独り彷徨う 彼は友なり
<読み>
つきのぼる つゆばれのそらに なみだおつ ひとりさまよう かれはともなり
<意味>
The moon rises at the night of bright summer sky after the rainy season.
Tears stream down me.
He who wanders alone is my friend.
梅雨晴れの夜に月が昇る。
わたしは涙が流れている。
ひとりで彷徨っている彼はわたしの友達である。
<解説>
「驟雨二濡レ迷イテ詠メル」の歌でもそうなのだけれども、作者の中では、雨と蜘蛛のイメージが結びついている様だ。確かに雨露に塗れる蜘蛛の糸は美しいし、彼の黒い肢体はティアドロップの形をしている。
それ以外にもっと深い意図があるのか否か、少し考えてみよう。