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廃市なり 富めいせいも いずくにや 沙じんにきゑゆ みづひと雫
<読み>
はいしなり とみめいせいも いずくにや さじんにきえゆ みずひとしずく
<意味>
廃せられた都市である。富名声はどこにあるのだろうか(いや、ない)。砂塵に一雫の水がきえる。
<解説>
第3句「いずくにや」は、指示代名詞 "いずく" + 断定助動詞 "なり" 連用形 + 反語係助詞 "や" で、"あらむ" 等が省略されている。
また、下句は上句に対して、抑揚の効果がある。結句「みづ一雫」さえ第4句「沙じんにきゑゆ」のだから、第2句「富めいせいも」第4句「沙じんにきゑゆ」のも当然である、と謂う様なニュアンスになる。