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ほしつきよ 寝たりゆうじよの なきほくろ ふたつみつつと をちたるのちの
<読み>
ほしつきよ ねたりゆうじょの なきぼくろ ふたつみっつと おちたるのちの
<意味>
星月夜 ねむってしまった遊女に泣き黒子 [がある。] ふたつみっつと [星が] おちたその後 [のひとつの様だ
。]
<解説>
初句「ほしつきよ」は、星も月も拝める夜と謂う意味だろう。実際の夜間には、このふたつを同時に観る事は難しい。
絵画『星月夜 (De sterrennacht : The Starry Night)』 [フィンセント・ファン・ゴッホ (Vincent van Gogh) 作 1889年 ニューヨーク近代美術館 (MoMA : The Museum Of Modern Art, New York City) 所蔵]がある。それは実景を描いたモノと謂うよりも画家の心象が反映されたモノと解釈出来る。と、謂う事はこの歌の叙景も、その様なモノなのだろうか。それとも、その絵画が画家の精神疾患発症後の作品である事を反映したモノなのだろうか。
いずれにせよ、第3句「なきほくろ」が、初句「ほしつきよ」にあるそのひとつが落ちたモノと解釈されているのも、そう謂う諸事情をうけてのモノと解釈出来る。