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うすやみの あめのむかふに あるはなに ちるべきはなと うれてあかきと
<読み>
うすやみの あめのむこうに あるはなに ちるべきはなと うれてあかきと
<意味>
降っている雨で薄闇となっているその向こう側にあるのはなんだろう、散ってしまわねばならない花と、[散ったその後に] 熟して赤くなった果実と [がある]。
<解説>
梅雨 (Rainy Season) の季節の叙景を詠んだ歌、なのだろうか。
それならば、難しい事は少しもない。その時季に開花して結実するある植物をうたったモノなのだろうから。
だが、なんらかの暗喩 (Metaphor) の可能性がなくもない。第4句「ちるべきはな」をある人物、生者だと仮定すると、結句「うれてあかき」は死骸と読めなくもない。
と、すると、そんな光景をめにする視点の所有者たる歌の作者とは一体、どの様な人物なのだろうか。