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左様なら とびらのむかふの 手術室 にたものだうしの ふたりのゑにしと
<読み>
さようなら とびらのむこうの しゅじゅつしつ にたものどうしの ふたりのえにしと
<意味>
さようなら [と謂って] 扉の向こうにある手術室 [へときえてゆくのは] 似た者同士のふたりの縁も、である。
<解説>
ある手術へと向かう友人をみおくる際の叙景なのだろう。
そして、手術室へと向かうのは、その友人の肉体のみならず、彼等の友情とそれを結びつけた縁も共に、なのである。
と、謂うのは、友人である病人は、難病を負っているのだろうか。
そしてまた、第4句「にたものだうし」であると謂う点に着目すれば、今回は見送る側であるその人物もまた、同病に悩まされ、いずれは同種の手術を受けねばならないのだろうか。