映画ヲ詠メル[040)るいの歌集(仮)]
(2025-08-21 17:21:43) by =oyo=


<画像:20250821.jpg>
夜きたる 毀れしまちに 忽ねんと 盲ひのひとり 灯りかかげぬ

るい詠める

<読み>
よるきたる こわれしまちに こつねんと めしいのひとり あかりかかげぬ

<意味>
夜となった。破壊された街に突然に。盲人のひとりが灯火を掲げている。

<解説>
解釈すべきは下句である。盲人自身にとっては不要の結句「灯り」を掲げているのだ。それは現実に存在する照明である場合もあり得るし、そうではない、その語句に象徴される指針もしくは方向性の場合もあるだろう。そして留意すべきは、なによりも、それを掲げた本人がそれを認知出来ないと謂う点だ。つまり、その結句「灯り」が、みるべきもの、みたいものを照らし出しているとは限らない、と謂う事である。
にも関わらずに、数多くの人々はそれを求め、それに従う可能性は充分にある。何故ならば、そこがなんらかの理由によって第2句「毀れしまち」だからだ。

(この項:たい)


コメント投稿
次の記事へ >
< 前の記事へ
TOPへ戻る

Powered by
MT4i 3.0.7