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冬のひに どこまでのびる かげ法師 つかむでほしきや かのひとの肢
<読み>
ふゆのひに どこまでのびる かげほうし つかんでほしきや かのひとのあし
<意味>
冬の日にどこまで延びるだろうか影法師は、掴んで欲しいなぁ、あの人の脚を。
<解説>
初句「冬のひ」は、"冬の日" と"冬の陽" の掛詞である。
結句「かのひとの肢」の 「肢」は "腕" または "脚" であろうが、ここでは後者で解釈した。いずれの場合もあり得るが前者ならば "握る" と謂う語句も登場しよう。
第3句「かげ法師」が第3句「のびる」のは夕刻である。勿論、早朝でのそれも随分と長く延びているが時間が経過するうちに縮んでいってしまう。現在は、全く [文字通りに] 掌の届かないところにいるが、それの届く可能性もあるだろうと謂う願望を込めて第4句「つかむでほしきや」がある。尤も、最長になった時点で日没、消えてしまうのではあるが。