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浴衣着て 駅の雑踏 待ち侘びる 携帯持つ手 聴き入る蝉の音
<読み>
ゆかたきて えきのざっとう まちわびる けいたいもつて ききいるせみのね
<意味>
浴衣を着たわたしは駅の雑踏で(あなたが来るのを)待ち侘びている。手には携帯があり、わたしは蝉の音に聴入っている。
<解説>
梅雨明けはもう少し先の様だが、この数日の猛暑は確実に夏。作者は恋人と待ち合わせをしているのだろうか? 駅の雑踏の慌ただしさと騒がしさと、本来ならば静寂の中で聴こえる筈の蝉の音との対比。そして、作者は、もうひとつの音が鳴り響くのを今や遅しと待ちかねているのだ。