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木漏れ陽の 彷徨ひ出づる 盲蟲 戯れに触れるな 屍の匂いする
<読み>
こもれびの さまよいいづる めくらむし たわむれにふれるな しのにおいする
<意味>
木漏れ陽を浴びながら、さまよって出てきた盲蟲をふざけ半分で触れてはいけない。屍体の匂いがするから。
<解説>
素直に読むと、上記の<意味>の様になる。
恐らく、ここで言われている「盲蟲」とは、蛾か蝶の幼虫で、外敵に対しての毒を持つ様なものを差すのだろう。
しかしながら、この歌全体が比喩表現でミステリーやホラーのワン・シーンとも読める。この場合の「盲蟲」とは何か?
筆者は乱歩の『芋虫』を想い出したのだが。