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空高し 君の言葉に 濡れる袖 傘さしたれば 秋雨の故なり
<読み>
そらたかし きみのことばに ぬれるそで かささしたれば あきさめのゆえなり
<意味>
好天の秋空の下、あなたが放った言葉で 袖も濡れてしまう。もし、傘をさしていれば、秋雨で濡れたからなのに。
<解説>
恋人が放った一言で傷ついた作者は、ふと涙してしまう。秋雨が降っていれば、涙で濡れてしまった袖も、その雨のせいに出来るのに、この爽やかな秋空が疎ましい...。
颱風の影響でここ一週間あまりも不順な天候が続いた東京の空も一転、雲一つない蒼空が広がった。
その晴天と、好天とは真逆の作者の心情との対比を味わう歌である。
もし、数日前の天気予報通りに、さらに長雨が続いたのならば、どんな歌となったのであろうか?