2005年09月27日
『ブラック・アンド・ホワイト』by ストラングラーズ(BLACK AND WHITE by THE STRANGLERS) black side
本作品が発表されたのは1978年だった。
無事に新設の普通高校に入学出来たからって、それでメデタシメデタシって訳ではない。物語はそこで終わったり、そこから始まったりする。でも実生活は、その前もそこから先も続く。途中で降りなければね。「新しい生活」も三ヶ月もたてば、みんな、「今」に巻き込まれてしまう。中学のバンド仲間達に会うこともないだろう。この間、ドラムのAクンのガレージに行ったら、もう来ないでくれと言われた。日中のアルバイトが終わったら夜間の工業へ行く彼には、時間がないんだとさ。馴染みのレコード店で偶然会ったMクンに連れられて、彼の新しいバンド仲間のリハ観に行ったら、やつら酒も煙草もやってたから、びびっちまった。所詮オレらは、ボンボンですよ。でも、やつらS学園だから、坊主頭。だせぇのなんの。それにさぁ、ジョー・ストラマーだって中産階級なんだぜ?
高校に友達なんかいないよ。やつら、ピストルズとかストラングラーズとかさえ、全然知らないし。楽器上手いやつはいる。でも、フュージョンだし。テクニックはあっても語るべきものがない。あとは、そうだな。ボストンとかイーグルスとか終わっちゃっているやつ。あぁ、いるいる、ウチにもいるよ。リッチーのソロだけ弾けるやつね。やっぱ、ヒューみたいに、かっちとしたエイト・ビート刻めてなんぼでしょ、ギターは。
そういえば、おとといか。Eに会ったよ。チビで眼鏡のね、あいつ。いきなりオレにカネせびりだすから笑っちゃった。本人カツアゲのつもりらしよ。オレらにさんざんイヂメられたこと憶えていないのかね。めんどくせーから逃げたけど。
今度、ドアーズっての聴いてみようかな。ディヴのプレイって彼らの影響受けたんでしょ?学校の感想文コンクールだっけ、無理矢理読まさせられた村上龍の小説にも出て来たよね。うん、三島は最近読み始めた.J. J.がファンだから。この前読んだヤツに「死と夜と血と」ってフレーズが出て来てビックリした。あの曲はあそこから採ってるんだね。三島って自分自身でフェラチオしているみたい。まぁ、実際問題、届く訳はないけど。
まだつきあっているのかって言われても。そもそも、二人はなんもなかったんだよ。君たちが噂をでっち上げて、大騒ぎしてたんでしょ。この前の日曜日、親に言われてスーパーKに買い出しにやらされた時に、見かけちゃったけどさ。だから、なにもないんだって。
「まだ時間はあるのか?」って言われても、なんとも言えないよね。センセイ達は口をそろえて、三年間なんてあっと言う間だって言うけど。指名されて前でて黒板に回答かいときゃあ、居眠りこいてても問題ないし。そういう意味では暇な時間はたっぷりとあるんだよ、おれたちには。でも、自由な時間は全然ないのね。
ぢゃあ、またぞろ、ミスタードーナツへでも行きますか。こんな時間ぢゃああそこしかないし。メン割れてるから、酒場もいれてくれないし。誰かいるかなぁ〜。
white sideに続く
ものづくし(click in the world!) 14.-black side:
ブラック・アンド・ホワイト BLACK AND WHITE
by ストラングラーズ THE STRANGLERS
ホワイト・サイド WHITE SIDE
01.タンク TANK
(歌詞/ギターコード譜)
02.ナイスン・スリージー NICE 'N' SLEAZY
(歌詞/ギターコード譜)
03.アウトサイド・トーキョー OUTSIDE TOKYO
(歌詞/ギターコード譜)
04.スェーデン(東部戦線異状なし) SWEDEN(ALL QUIET ON THE EASTERN FRONT)
(歌詞/ギターコード譜)
05.ヘイ!(ロボットの勃興) HEY!(RISE OF THE ROBOTS)
(歌詞/ギターコード譜)
06.トイラー・オン・ザ・シー TOILER ON THE SEA
(歌詞/ギターコード譜)
ブラック・サイド BLACK SIDE
07.夜を告げる鐘 CURFEW
(歌詞/ギターコード譜)
08.暗黒の恐れ THREATENED
(歌詞/ギターコード譜)
09.ドゥ・ユー・ウォナ? DO YOU WANNA?
(歌詞/ギターコード譜)
10.死と夜と血(三島由紀夫に捧ぐ) DEATH AND NIGHT AND BLOOD(YUKIO)
(歌詞/ギターコード譜)
11.イン・ザ・シャドウズ IN THE SHADOWS
(歌詞/ギターコード譜)
12.イナフ・タイム ENOUGH TIME
(歌詞)
ヒュー・コーンウェル/Hugh Cornwell:guitars and vocals
ジャン・ジャック・バーネル/Jean Jacques Burnel:bass and vocals
デイヴ・グリーンフィールド/Dave Greenfield:keyboards and vocals
ジェット・ブラック/Jet Black:drums and percussion
ローラ・ロジック/Laura Logic plays saxphone on"Hey!"
Produced by Martin Rushent
February/March 1978
Engineer:Alan Winstanley
All composed by 'The Stranglers '
All published by Albion Musicc/April Music
P.1978 United Artists Records Ltd
Sleeve Design:Kevin Sparrow
Cover Photography:Ruan O'Lochlainn
The Stranglers are Albion Artists
Stranglers Information Service
各収録楽曲の配信はこちらです。
僕の持っている日本盤LPの解説は、大伴良則氏、大貫憲章氏、渋谷陽一氏、水上はるこ氏が執筆されています。
また歌詞の対訳は中川五郎氏が担当されています。
posted =oyo= : 00:05 | comment (0) | trackBack (1) | adventures of t.g.chaung /ものづくし (click in the world!)
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