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2005年11月05日

翅広ゲシ蜻蛉ノ骸見テ詠メル


無念なり 大空への思ひ 断ち難く 翔び立つが如く 逝きにける

るい詠める

<読み>
むねんなり おおぞらへのおもい たちがたく とびたつがごとく ゆきにける

<意味>
無念なんだろうなぁ。大空(を自由に飛び回る事)のおもいを断念出来ずに、今、正に飛び立つ様な姿勢のまま、死んでいるよ。

<解説>
羽を広げたままの姿で死んでいたトンボを見て詠んだ歌。しかし、その情景よりもむしろ、作者がそのトンボに仮託して詠まざるを得なかった心情を推し量るべきであろう。
五九五八五と破格だが、その乱調ゆえにこそ作者の激しい思いが伝わる。

(この項:たい)

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