2006年09月19日
不定点観測
昨夜はセルジオ・レオーネ(Sergio Leone)の『ワンス・アポン・ア・タイム・イン・アメリカ(ONCE UPON A TIME IN AMERICA)』をNHK-BS2で観ました。この映画もいろいろ語るべきところも多いのだけれども、ラスト・シーンでの主人公を演じたロバート・デ・ニーロ(Robert De Niro)の笑顔の意味について考えてみる。
と、いうのも、本編上映前に放送されたセルジオ・レオーネ(Sergio Leone)のドキュメンタリー番組『(ONCE UPON A TIME SERGIO LEONE)』の中で、このシーンに関して言及しているエン二オ・モリコーネ(Ennio Morricone)の彼自身の説に承伏しかねるから。
但し、それを覆すには、まだ、観方が足りない。
ニューヨークの過去と現在と未来(?)を、ユダヤ系アメリカ人の半生で綴る叙事詩とも言えるこの映画、その過去と現在と未来が重奏的に奏でるその物語は、時期を違えて同じ行為の反復、同じ台詞の反復が、エン二オ・モリコーネ(Ennio Morricone)の音楽やその時代を象徴するヒット曲と共に繰り返し現れて来る。
だから、その同じ行為や同じ台詞の最初に登場した時代と、最初に登場したシーンを紐解く事が重要かもしれないのだ(蛇足を承知で書けば、この映画は時系列に沿って物語られていないので、最初の時代と最初のシーンは必ずしも一致しない)。
って事で、つづきは最低もう一度4時間弱のあの映画を観てからです(最近こんなんばっか)。
posted =oyo= : 20:47 | comment (2) | trackBack (0) | たいの日記 /不定点観測 /携帯からみる
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コメント
>丸義さん
>ジェームズ・ウッズは素晴らしかったですね。
そうですね。『ヴィデオドローム』で彼を知ったのですが、"あの映画における彼"以外の要素が抽出されていましたね? でも、密かに『タクシードライバー』の頃の、若きデ・ニーロが演じたら面白いだろうなって思っていました。
>私が忘れられないのは、ヌードルスが、デボラを傷つけてしまうシーンです。
「ディナー〜ダンス・シーン」がありその次に「二人が寛ぐシーン」があります。で記憶が確かであればヌードルズのアップからそのまま「タクシー・シーン」に続きます。この流れは見事で、普通のメロドラマならば、儚くも美しく哀しい別れのシーンを演出するでしょう。
また、暴力シーンを演出したい場合は、車内での「レイプ(未遂)・シーン」はあるかもしれない。
でも、
>運転手に車を降ろされ
てしまう、主人公の情けないシーンは描かないですよね、普通? 「レイプ(未遂)・シーン」の次に、この問題のシーンを描写せずに旅立つデボラを見送るに見送れないヌードルズを描写しても、映画的にはありですよね。
では、何故レオーネはこのシーンをあえていれたのか?
と、いうのがわたしの抱えている宿題のひとつです。
>ラストの笑顔
はモリコーネからの宿題?でもあるので。個人的に大好きなシーンは、ゴミ清掃車が不穏な雰囲気をばらまきながら闇の中へ消えて行くシーンです。勿論、DVDのパッケージとなった、このヴィジョンを始め、美味しいシーン満載ですよね、この映画は。
投稿者: たいとしはる feat.=OyO= | 2006年09月20日 19:57
大好きです、この作品。
ジェームズ・ウッズは素晴らしかったですね。
完全にデ・ニーロを食ってました。
私が忘れられないのは、ヌードルスが、デボラを傷つけてしまうシーンです。
運転手に車を降ろされた後、頭を抱えて途方に暮れる仕草が印象深いです。
勿論、ラストの笑顔も・・・。
つづき、楽しみにしております!
投稿者: 丸義 | 2006年09月20日 07:32