2006年11月13日
昨夜来ヲ詠メル
雷雨唸り 来ぬ君待ちても 朝は来る 嵐去りしが 予兆に怯えむ
<読み>
らいううなり こぬきみまちても あさはくる あらしさりしが よちょうにおびえむ
<意味>
The dawn has come at last while a thunderstorm raised a big sound outside.
I waited overnight for you who should not have come.
The storm went away, but an unpleasant feeling appears on my mind.
外では雷雨が大きな音をあげているが、遂に夜明けが来てしまった。
一晩中、わたしは来るはずのないあなたを待っていた。
嵐は去ったが、嫌な予感がわたしの頭に浮んでいる。
<解説>
朝が来れば大概の事は時間が解決したりするけれども、時間が解決してくれない場合はどういう事かと言うと、危機的状況や破滅がまじかに迫っているという事ですよね。と、言うか、最近の世の中は時間が経てば経つ程、その問題を取り巻く状況が悪化します。問題の先送りは、解決どころかかえって事態を複雑化させて蒐集不可能となる場合が多いです。と、短歌とはあまり関係ない事を書いてしまった。
初句とニ句の字余りは切迫感や焦燥感を印象づける為に、意図的に行ったもの。また、総ての区の冒頭の音がア音とオ音で統一されているので、歌の暗い内容に違えて、快い響きを与えられている。
posted =oyo= : 00:00 | comment (0) | trackBack (0) | るいの歌集(仮)
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