2008年11月14日
諍ヒノ群眺メテ詠メル
赤灯は 無言に廻り 途照らす その喧噪を 過ぎ往く孤独
るい詠める
<読み>
せきとうは むごんにまわり みちてらす そのけんそうを すぎゆくこどく
<意味>
緊急車輛の赤色灯が無言に廻って、わたしの道を照らしている。その喧噪の中を通り過ぎる孤独とは。
<解説>
多分、遅い夜道であろう。繁華街あたり、酒席での争いなのだろうか、それとも交通事故現場なのであろうか、それとも火災現場なのだろうか。いずれにしろ、騒ぎは沈静化した模様で、緊急車輛の赤色灯だけが廻っていて、作者の途上を赤く照らし出している。その事件もしくは事故とは無縁の作者は独り、己が孤独な存在である事を噛み締めている。
ところで、この歌は対比を味わうべき歌である。
赤色灯の紅い光とその周囲の闇。無言と喧噪と孤独。
(この項:たい)
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