2009年01月30日
夜道疾ル猫観テ詠メル
先を往き 振り向き様に 我を観ゆ 彼の瞳に 如何に映ゆるか
るい詠める
<読み>
さきをゆき ふりむきざまに われをみゆ かれのひとみに いかにはゆるか
<意味>
わたしの先を歩んでいる猫が、振り向き様にわたしを観た。彼の瞳には、わたしの姿がどの様に映っているのだろうか?
<解説>
ウィリー・ディクスン(Willie Dixon)作の『迷信嫌い(I Ain't Superstitious)』ではないけれども、古来より、"黒猫が我が前を横切る(A Black Cat Crossed My Trail)"というのは、不吉なシンボルとされている。
だからと言って、その様な不吉の前兆を詠み込んだ歌ではないだろう。
つまり、猫(Cat)の存在が問題ではない。
猫(Cat)に仮託される第三者から観て、己はどの様に観えるのか。そしてさらに、己の内心をその第三者に見透かされているのではないか。そんな不安を詠んだ歌である。
(この項:たい)
posted =oyo= : 00:31 | comment (0) | trackBack (0) | るいの歌集(仮)
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