2009年03月13日
沈ム夕陽ハ坂ノ上二アリヲ詠メル
春遠く 陽仰ぎ観れば 坂の下 夜より深い 闇臥る
るい詠める
<読み>
はるとおく ひあおぎみれば さかのした よるよりふかい やみよこたわる
<意味>
まだ春の兆しも見出せない時に、坂の下から(坂の上に沈む)夕陽を仰ぎ見ると、夜よりも深い闇が(ここに)横臥している。
<解説>
上に掲載した写真を観れば解る様に、太陽を凝視めれば、前景は逆光(Contre-jour : Against Daylight)となって、観るモノの眼前は暗くなる。しかも、それが坂下から坂上を仰視する様な視点となると、地平線(Horizon)が高くなるので、さらにその印象は強まる。例え、冬の夕陽という弱い光であっても。
そして、勿論、作者の心象にその暗い闇が照射されれば、その印象はさらに強まるだろう。
「夜よりも深い闇」とは、その謂いである。
(この項:たい)
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