2009年03月20日
今夜ハ夜ヲ徹シテヲ詠メル
春の夕に 朧げなりや 庚申堂 花開く日を 指折り数ふ
るい詠める
<読み>
はるのゆうに おぼろげなりや こうしんどう はなひらくひを ゆびおりかぞう
<意味>
春の夕暮れ時に、庚申堂が朧げな佇まいを魅せている。わたしは桜の花が開く日を指折り数えている。
<解説>
庚申堂とは、旧くからある民間信仰のひとつ、庚申講を行うヒトビトが供養の為に、辻々や社寺に建てたお堂の事である(掲載写真の右側の建物がおそらくそれ)。
庚申講とは、60日に一度、経巡る庚申の日に、帝釈天(Sakra)や青面金剛、もしくは猿田彦(Sarutahiko)を祀り、一晩中徹夜で過ごす行事の事である。
今日は庚申の日ではないのだけれども、三連休の前夜、作者としては夜通し遊び回る心算なのかもしれない。
なお、蛇足ながら書き添えておくと、古文や和歌の世界では特に言及されていない限り「花」はすなわち「桜」を指す。
気象庁から昨日発表された開花予報では、東京では今週末あたり。もう既に開花宣言の出されている地域もある。
(この項:たい)
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