2009年07月03日
梅雨空ノ不信ヲ詠メル
片言が 不実に観ゆるは 雨の憂さ 排水溝に ぞっと流れる
るい詠める
<読み>
へんげんが ふじつにみゆるは あめのうさ はいすいこうに ぞっとながれる
<意味>
ちょっとした一言が、不実に想えるのは、降りしきる雨のせいでしょうか。[雨水が] 排水溝にぞっと流れている。
<解説>
ここ数日は九州を中心として大荒れの天気で、その余勢が次第にここらにも影響を及ぼし始めた。終日、どんよりとした空気が流れている。
そんな天気のときは、普段ならば何気ない言動も気に障り、また、そこから不安や不信が産まれてくる。
そんな悪感情こそ、雨水と共に流れ去ってくれれば良いと、そんな気持ちなのだろうか。それとも、その不安や不信が激しくなって流れ始めていると解釈すべきなのだろうか。
擬態語 (onomatopee)「ぞっと」は、通常、こういう用例はないが、あえて使用する事によって、不気味な不穏な響きを、排水溝に流れ込む雨水に与えている。
(この項:たい)
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