2010年01月08日
躊躇ヒヲ詠メル
冬風に 筆持つ掌 震えたる 夢の谷間に 墨一雫
るい詠める
<読み>
ふゆかぜに ふでもつてのひら ふるえたる ゆめのたにまに すみひとしずく
<意味>
冬の冷たい風に、筆を持っている掌が震えたので、夢の谷間に墨汁が一雫墜ちて行く。
<解説>
書かれている事は、ひとつの光景なのに、では、それがなんであるのかと問えば、解釈に難儀する。本来ならば、紙に定着し、文字や絵となって、ひとつの意味を産み出す筈のものが、虚空に消えたと解釈すべきか。
果たして、墜ちて行った先の、谷間は、深いのか、険しいのか。
ここ数日の荒れた天候、ぼくの棲む地域は冬晴れの日が続いているが、寒さはひとしおです。
(この項:たい)
posted =oyo= : 01:02 | comment (0) | trackBack (0) | るいの歌集(仮)
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