2011年03月11日
風強キ日ニ詠メル
十字路や 風煽られて 曲がるとき 折れたるこころ 黒髪となびく
るい詠める
<読み>
じゅうじろや かぜあおられて まがるとき おれたるこころ くろかみとなびく
<意味>
十字路で風に煽られながら曲がる時に、折れた心が黒髪とともになびいている。
<解説>
三月も啓蟄 (Jingzhe)が過ぎたというのにまだ寒い。その上に冬晴れで冷たい風が吹いている。そんな時に風に煽られながら歩いていると、その強風にこころが煽られている様だ。十字路に立てば、その風は自在に吹いて、より強さ寒さも感じられるのだろう。
穿った観方をすれば、十字路に佇む作者は、どこ向かうべきなのか、途方にくれているのかもしれない。その行き先は、風が教え、己の黒髪までもが指し示しているのかもしれない。
結句は、上では「黒髪とともに」と訳したが、「黒髪となって」とも解釈出来る。
(この項:たい)
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