2011年10月13日
常套句ニ飽キテ詠メル
弄ぶ 言の葉虚ろに まみ顰め こひの骸に はな手向けめや
るい詠める
<読み>
もてあそぶ ことのはうつろに まみひそめ こいのむくろに はなたむけめや
<意味>
弄んでいる虚ろな言葉に眉をひそめながら、恋の屍体に誰が花を手向けるだろうか (いや、誰も手向けないよ)。
<解説>
情景的には、街頭でのナンパの光景だろうか、それとも、合コンでの光景だろうか。己に語りかける相手の陳腐な常套句 (Cliche) に嫌気をさして詠んだ歌とみれる。それならば、やり過ごす事も無視する事も出来るのだが。
しかし、この情景が恋人同士の会話だとすると、少し、病が重い様な気がする [病とはここでは書くけれども、作者からみれば「既に死んでいる」んだよなぁ]。
第二句は、八字と破調だが、結句の「はな」にあわせて「言の葉」と詠んだのだろう。
その結句は、反語 (Rhetorical Question) に解す。文法的には、か行下二段動詞「手向く」未然形+意思を表す助動詞「む」已然形+反語を表す終助詞「や」。
(この項:たい)
posted =oyo= : 23:28 | comment (0) | trackBack (0) | るいの歌集(仮)
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