2013年08月15日
残照ノ中詠メル
蝉の羽 風に舞ふのか 君の名も 行方知れずと 警鐘鳴りて
るい詠める
<読み>
せみのはね かぜにまうのか きみのなも ゆくえしれずと けいしょうなりて
<意味>
蝉の羽の様に、風に舞うのだろうかあなたの名前も、行方不明だとサイレンがなっている。
<解説>
近所の公園を通りがかると、道端に、幾匹も蝉 (Cicada) の死骸が転がっている。未だ、五月蝿いばかりにその鳴き声が聞こえていると、言うのに。ちなみに、今日は、68回目の終戦記念日 [この呼び方は好きではない]。時が過ぎ、その時代に生きた人々は少なく、否が応でも、風化の道を辿っている。と、謂う状況を前提にしつつも、毎年毎年、代わり映えのしない主張ばかりが、報じられている。それを報じる側のマス・メディアも、相も変わらず、だ。
そんな様な事と、この歌の関係は関係はあるのか否か。単なる個人的な連想なのかもしれないが、結句の「警鐘」から立ち顕われるのは、黙祷の時を告げるモノなのである。
この件に限らず「蝉の羽」「君の名」「警鐘」と、登場する語句のいずれもが、ゆるく結束している様で、歌の背後にあるモノは、いくらでも、想定可能な様な気がする。
(この項:たい)
posted =oyo= : 17:12 | comment (0) | trackBack (0) | るいの歌集(仮)
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