2014年10月09日
昨夜ヲ詠メル
月喰まれ 闇に出逢ふて 吾独り 冷鬼幾人 脚より昇る
るい詠める
<読み>
つきはまれ やみにであうて われひとり れいきいくたり あしよりのぼる
<意味>
月蝕になって闇に出逢うのはわたしひとりだ。冷気が小鬼の様に何人も、脚から昇って来る。
<解説>
昨夜は皆既月食 (Lunar Eclipse)。その満ち欠けではなくて、全くの闇が支配する瞬間を詠んだ歌。
体験された方はご存知だと想うが、皆既月食 (Lunar Eclipse) とは謂え、全く姿を消してしまうのではなく、赤黒い姿で月 (The Moon) は望める。恐らく作者の心象風景 (Imagined Landscape) なのだろう。
そして、空の美しさに魅了されて気づかないヒトもいるが、この間、気温は相当に下がる。
その寒々しさを冷気=冷鬼と比喩している。
個人的には、いくら心象風景 (Imagined Landscape) とは謂え、空を見上げもせずにたった独りで、そんな貴重な体験を一体どこですごしているのだろうか、と訝しく想う。
(この項:たい)
posted =oyo= : 17:19 | comment (0) | trackBack (0) | るいの歌集(仮)
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