2014年11月06日
疑念ヲ詠メル
手巾に 吾のにあらざる かをりきく きみがころもは かへすがへすも
るい詠める
<読み>
はんかちに われのにあらざる かおりきく きみがころもは かえすがえすも
<意味>
ハンカチにわたしのではないかおりをかいだ。あなたの服はどうなのか、念には念を入れて、何度も何度も繰り返して嗅いでみた [ので、とても残念な気がする]。
<解説>
恋人のハンカチには、見知らぬ香りがする。作者がプレゼントした香水ではない。だから、恋人の衣服を手にとって、その香りを嗅いでみた。
詠まれている情景を叙述すると、上の様なモノになると思われるが、問題は結句「かへすがへす」だ。
この語句、いくつも意味がある。「ある動作を繰り返す様」と「過去の出来事を悔やむ様」と「念には念を入れて」と、みっつの用法がある [こちらを参照の事]。
上の歌は、そのどれもが当て嵌まる様に思えるので、<意味>ではそのみっつの用法を総て盛り込んでみたが、如何だろうか。
恋人に香水をプレゼントされた際は、それを使い続けなければならないし、もし万一、その小瓶を使い果たしたとしても、同じブランドでなければならないんですね [歌に詠われているのは、ぼくの事ぢゃあないが]。
(この項:たい)
posted =oyo= : 17:17 | comment (0) | trackBack (0) | るいの歌集(仮)
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