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2015年02月19日

雨水ニ詠メル

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ようやくに 春告鳥の 啼く頃に 文をひらかば すでになきひと

るい詠める

<読み>
ようやくに はるつげどりの なくころに ふみをひらかば すでになきひと

<意味>
ようやく鶯が啼く頃に手紙を開けると [その送り主は] 既に亡くなっていた人だった。

<解説>
初句「ようやくに」の解釈に悩む。
春告鳥、つまり (Japanese Bush Warbler) が「ようやく」啼く頃にと解釈すべきか、それとも、「ようやく」手紙をひらけばと解釈すべきなのか。前者で解釈すれば死者からの手紙 (Pisma Mertvogo Cheloveka) の様な、なんとなく怪談 (Ghost Story) じみたエピソードへと解釈する事が可能な気もするし、後者で解釈すれば手紙の送り主とその受け手である作者との間に、こみいった事情がある様にも、読める。
それと同様に、結句の「なきひと」は文字通りの故人なのか、それとも、比喩的な表現なのだろうか。その辺りを逡巡すると、解釈はあまりに多様なのだ。
今日から雨水 (Yushui)、降るモノが雪から雨に変わる季節。そろそろ春を告げる (Japanese Bush Warbler) の啼く声を聴きたいところだが、まだまだ寒い。
往年の西川のりお (Norio Nishikawa) の様に謂ってみる。
「ほーほけきょ」

(この項:たい)

posted =oyo= : 17:21 | comment (0) | trackBack (0) | るいの歌集(仮)

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