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2015年04月02日
花曇リヲ詠メル
境内の 去年のさくらの 散るをりに 去りしひとの名 漏るるもあはれ
るい詠める
<読み>
けいだいの こぞのさくらの ちるおりに さりしひとのな もるるもあはれ
<意味>
境内に咲いた去年の桜が散る頃に去っていった人の名が漏れるのも趣がある。
<解説>
描いている叙景は単純なのだ。作者のもとを去ったある人の名がふと漏れてしまった、と。
だが、時系列を質すと途端にその解釈は怪しくなる。つまりそのある人が去ったのが去年なのか、それとも、その名が漏れてしまった時が去年なのか。それとも、これらとは全く異なる時系列があり得るのか。
と、同時に現時点の作者の眼の前には、一体、なにがあるのか [満開の桜の写真があるから、それをみているのでしょうと謂うのは、あまり利口な解答ではない]。
そして結句の「あはれ」。これを口語で謂う「あわれ」と謂う意味に解釈するのは簡単だけれども、もう少し微妙な機微がそこには潜んでいるのかもしれない。と、いう理由で、上の様な大雑把な言葉にしておいた。
(この項:たい)
posted =oyo= : 17:16 | comment (0) | trackBack (0) | るいの歌集(仮)
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