2015年04月23日
悪心ヲ詠メル
閨に独り 寝がへりうつて 身悶へて 素知らぬ顔が 朝にくるまで
るい詠める
<読み>
ねやにひとり ねがえりうって みもだえて そしらぬかおが あさにくるまで
<意味>
寝室にひとりでいて、寝返りをうったり身悶えるのは、素知らぬ顔をした人物がやってくるまでだ。
<解説>
詞書の「悪心」は"あくしん"と読むと"わるいこころ"の意味だがここでは"おしん"、気持ちが悪いと謂う意味だ。
そんな体調の悪さを抱えて過ごす一夜と、その夜明け。苛まされている本人からすれば七転八倒とも謂える苦しさや辛さだが、世事はそんな事には一向に無頓着で、結果的には無駄に苦しい一夜を過ごした事になる。
そして恐らくそんな一夜を過ごした事は、他人には伝えづらい事なのだろうか。第4句「素知らぬ顔」に関しては、解釈の巾が随分とある様な気がする。
(この項:たい)
posted =oyo= : 17:08 | comment (0) | trackBack (0) | るいの歌集(仮)
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