2015年07月02日
雨ノ階下ヲ詠メル
道の端に 佇んであり 青海波 流れ変はらば じゃのめ舞ふ
るい詠める
<読み>
みちのはに たたずんであり せいがいは ながれかわらば じゃのめまう
<意味>
道の両端に佇んでいる [傘さす人々は] 青海波 [の模様となっている。くるまの] 流れが変われば蛇の目模様となって舞う。
<解説>
建物の上層から、階下の道路を眺めた光景を詠んだ歌。
梅雨空の下、降る雨に傘をさしているその有様が、狭い歩道に傘が折り重なっていて青海波 (Seigaiha : Wave Crest Pattern) の模様にみえる。その光景も信号が変われば歩行者達も動き、青海波 (Seigaiha : Wave Crest Pattern) から蛇の目 (Circled Dot) 模様になっていく。
逆の読み方をすれば、結句「じゃのめ」から蛇の目傘 (Paper Umbrella With A Bull's-eye Design) を想起させて、この歌が詠んでいる情景が、傘の光景であると告げているとみる事も出来るだろう。
第4句「変はらば」は、ラ行四段活用動詞「変わる」未然形 + 仮定条件を顕す接続助詞「ば」「ば」で、"もし〜変わったのならば"と訳す。仮に「変はれば」であるならば、ラ行四段活用動詞「変わる」已然形 + 既定条件を顕す接続助詞「ば」「ば」となり"変わるので"と訳す。
(この項:たい)
posted =oyo= : 17:26 | comment (0) | trackBack (0) | るいの歌集(仮)
トラックバック
このエントリーのトラックバックURL:
http://www.rtm.gr.jp/mt/mt-tb.cgi/1894