2016年02月11日
水中花ヲ詠メル
しずむ身は うき世のそこで 咲ひてゐる 枯るるもしらず むすぶもしらず
るい詠める
<読み>
しずむみは うきよのそこで さいている かるるもしらず むすぶもしらず
<意味>
[水底に] 沈んでいる身体が儚い浮ついたこの世の底辺で花を咲かせている。枯れる事も実を結ぶ事も知らないで。
<解説>
詞書にある様に、水中花の叙景を詠んだ歌。勿論、その光景には何かか誰かの生活乃至は心情が詠み込まれているのだろう。
ある世代のヒトビトは、松坂慶子 (Keiko Matsuzaka) 歌唱の『愛の水中花 (Ai No Suichuka)』 [作詞:五木寛之 (Hiroyuki Itsuki) 作曲:小松原まさし (Masashi Komatsubara) 1979年発表] を想い出すかもしれない。
第2句「うき世」は"浮き世"と"憂き世"の掛詞。但し、"浮き世"と謂う言葉自体に、儚いとか辛いと謂う意味が含まれているので、<意味>では敢えて、字義に倣った"浮く"と謂う意味を込めてみた。
(この項:たい)
posted =oyo= : 17:17 | comment (0) | trackBack (0) | るいの歌集(仮)
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