2016年02月25日
夜半ニ醒ヘテ詠メル
てすさびの 筆も硯も なき枕 待てど望めど 名ばかりの春
るい詠める
<読み>
てすさびの ふでもすずりも なきまくら まてどのぞめど なばかりのはる
<意味>
手慰みにするための筆も硯もない枕頭で、待っても望んでも [寒いばかりで] 名ばかりの春である。
<解説>
暦の上では春なのにまだまだ寒い。否、むしろ、春になってから以降の方が寒いばかりだ。そんな時季の歌である。
第3句「なき枕」は、第2句を受けての"[筆も硯も] ない"と、泣き枕を掛けた掛詞。
それを踏まえて読み直してみれば、結句にある「春」は、必ずしも季節の事だけではないとも解釈できる。
(この項:たい)
posted =oyo= : 17:24 | comment (0) | trackBack (0) | るいの歌集(仮)
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