2016年06月02日
水無月ノ青空ヲ詠メル
押しよする 人の波間に 流されて みあぐる空に 雲の流るる
るい詠める
<読み>
おしよする ひとのなみまに ながされて みあぐるそらに くものながるる
<意味>
押し寄せてくる雑踏に押し流されて [難渋して] ふと見上げた空には雲が流れている。
<解説>
行列に並ぶのは苦手だから、評判の店や話題の場所には行こうとも思わない。そればかりか、人の後ろについて歩くのも気分のいいモノではないから、いつも早足で隙間を縫う様にして雑踏を駆け抜ける。だから、この歌の様な状況には決して陥りたくはないし、逆にそんな環境に押し込められてしまえば、慣れていないだけに、絶望的な状況になってしまう。
いや、これはぼく自身の事を綴ったまでだから、作者は実際のところどうなのか、それはまた別の問題だ。
月が変わって、もう今年も6月だが、ここ数日は梅雨入り前の晴天に恵まれている。そんな日ならば、雲の自由さとおのれの不自由さの対比の歌になるが、梅雨の合間の一瞬の青空だとしたら、またこの歌を受け止める感慨も異なるのだろう。
(この項:たい)
posted =oyo= : 17:23 | comment (0) | trackBack (0) | るいの歌集(仮)
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