2017年04月13日
夜桜ヲ詠メル
風しろく 闇に花花 散るをりに 繋ぐ掌 つめに滲む血
るい詠める
<読み>
かぜしろく やみにはなはな ちるおりに つなぐてのひら つめににじむち
<意味>
風がしろく闇に花々が散る際に、繋いでいる掌の爪に血が滲む
<解説>
初句「風しろく」と謂うのは何を表現しているのか。例えばマンガ等では、暗闇の中に一陣の風があれば、暗闇を表現する黒の中にそれは白く塗り遺す。もし、その様な意図があるとしたら、強い風もしくは冷たい風だ。少なくとも、爽やかさや快さはないだろう。
第2句「花花」は通常ならば、花々と綴るところだ。幾種類もある植物と謂う意味ではなくて、そこにあるのは桜だけと謂う意義か、それともその桜の散る形容なのだろうか。
さて下句では、滲んでいるのは作者のモノなのだろうか、それとも繋いでいる相手のモノなのだろうかと謂う疑義が浮かぶが、何れにしても、闇の黒と桜の白と血の赤さがそれぞれ際立足されていると思う。
(この項:たい)
posted =oyo= : 17:21 | comment (0) | trackBack (0) | るいの歌集(仮)
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