2017年10月12日
夏ノ残リ香ニ詠メル
木曜の さへない空に ゆくきみを てをふりもせず なだらかな坂
るい詠める
<読み>
木曜日の冴えない空の下を行くあなたに対して掌を振りもしないで [見送るわたしは] なだらかな坂にいる。
<意味>
上の<意味>では便宜上、「いる」とした結句の解釈だが、果たしてこれでいいのだろうか。
坂の途上なのか、坂の上なのか、それとも坂の下なのだろうか。しかもそこをのぼるのかおりるのか、のぼった後なのおりた後なのか。
勿論、そこを発端として、第3句に登場する「きみ」の居場所や方向も左右されるだろうし、左右された結果の解釈も多様に広がる様な気がする。
第2句「さへない」も結句「なだらか」も、そういった解釈上の判断を下すには極めて曖昧模糊とした表現で、中途半端な語句なんだなぁと思う。
もしかしたら初句「木曜」が他の曜日だったとしたら、もう少し、判然とするのかもしれない。
<解説>
(この項:たい)
posted =oyo= : 17:15 | comment (0) | trackBack (0) | るいの歌集(仮)
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