2017年12月07日
陽ガ落チテ詠メル
常夜灯の ぐるりと円弧が 庇護と化し 爪噛むばかりの 吸血鬼
<読み>
じょうやとうの ぐるりとえんこが ひごとかし つめかむばかりの きゅうけつき
<意味>
常夜灯がぐるりと描く円弧が庇護となって [犠牲者を凝視め] 爪を噛むばかりしか出来ない吸血鬼 [がいる]。
<解説>
常夜灯が投げかける光がくっきりとした円弧を描いてみせると謂うのは、その周辺は相当にくらい筈なのである。
少し疑問に思うのは、庇護とあるから常夜灯の円弧の中にいるのは常人の、被害者ないしは犠牲者である筈なのに、吸血鬼がそこにいるとも読めてしまう事だ。と、謂う事はどう謂う事なのだろう。
例えば、映画『ノスフェラトゥ (Nosferatu : Phantom der Nacht)』 [ヴェルナー・ヘルツォーク (Werner Herzog) 監督作品 1979年制作] でのクライマックス直前に、ドラキュラ伯爵 (Count Dracula) [演: クラウス・キンスキー (Klaus Kinski)] との最期の決戦に挑むルーシー・ハーカー (Lucy Harker) [演: イザベル・アジャーニ (Isabelle Adjani)] は、発狂した夫ジョナサン・ハーカー (Jonathan Harker) [演: ブルーノ・ガンツ (Bruno Ganz)] の周囲を聖餅 (Holy Wafe) で囲む。そんな事なのだろうか? [この行為が果たしてどんな意味を持つのかは実際に映画を観てもらわなければ解らない。]
posted =oyo= : 17:22 | comment (0) | trackBack (0) | るいの歌集(仮)
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