2018年01月04日
初荷ノ日ニ詠メル
けふもまだ 午のひなかの 湯あがりに 春のうららと 囁きてみむ
るい詠める
<読み>
きょうもまだ ひるのひなかの ゆあがりに はるのうららと ささやきてみむ
<意味>
今日もまだ真昼間の風呂上がりに春のうららと囁いてみよう
<解説>
第4句「春のうらら」は『』からの本歌取り、と謂うよりも引用と謂うべきだろう。その歌で謳われている隅田川 (Sumida River) は実際には冷たい風が吹いて寒いからに違いないからだ。
問題となるのは結句「みむ」で、マ行上二段動詞「みる」未然形 + 推量の助動詞「む」終止形である。この助動詞には推量、意思、希望と幾つかの意味があるが、この歌ではそのいずれを採用してもおかしくはない。しかし、おかしくはないのだが、そのいずれを採用するかによって歌の意味は異なるモノになる。推量を採用すれば、"囁く"のは第三者の行為であろうが、それ以外の場合は作者本人の行為となる。しかも、意思ならばこれから入浴するのかもしれないし、希望ならば作者本人は既に正月休みもあけて労働に勤しんでいる可能性もある [上の<意味>では意思を採用してみた]。
(この項:たい)
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