2018年08月16日
残暑ヲ詠メル
うりのした 湯浴むおんなの にくの襞 うごめくをりに 濁とあせにじむ
るい詠める
<読み>
うりのした ゆあむおんなの にくのひだ うごめくおりに だくとあせにじむ
<意味>
瓜の下で行水する女の肉の襞から [彼女が] 蠢く折に濁った汗が滲む
<解説>
8月7日が立秋 (Liqiu) で既に1週間が過ぎている。だから詞書の「残暑」と謂う表現は今に相応しい。
しかし、初句「うり」は季語で謂えば晩夏なので、少し遅い。
とは謂うモノの、今年のこの暑さ、一体いつまで続くのか解らない。暑さ寒さも彼岸まで (No Heat Or Cold Lasts Over The Equinox)とはよく謂うが、まだ1ヶ月以上も先の事であって、その頃には終息してくれるのか、いやそれ以前に、それまでこの身がもちこらえてくれるのかどうか。
そんな時季にあって、一見、夏の中の一服の涼たるべき行水の姿がそこにあっても、少しも涼しくはならない。そんな歌。しかし、この暑苦しげな佇まいは、気温だけにその責めを負わせても良いのだろうか、とその女性を責めたくなると同時に、彼女に向ける眼差しの卑しさからか、少し良心が傷むのであった。
(この項:たい)
posted =oyo= : 17:22 | comment (0) | trackBack (0) | るいの歌集(仮)
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