2018年12月06日
鏡像ヲ詠メル
戀はむかし 俤もなく 姿見に 浮かびておつる 結露にも似て
るい詠める
<読み>
こいはむかし おもかげもなく すがたみに うかびておつる けつろにもにて
<意味>
恋をしたのは昔の話、往時の面影なく、姿見に浮かんでおちていく結露にも似ている。
<解説>
今日は寒い。一昨日、昨日の暖かさを思えば雲泥の差 (Being As Different As Chalk And Cheese) だ。いよいよ、本格的な冬の到来と謂うべきだろうか。
だから室内にある姿見 (Full‐length Mirror) には結露 (Condensation) も浮かんで、そのひとつがつたって一直線におちていく、そんな光景も目にする事になる。
結露 (Condensation) のある鏡面は、普段よりも見づらく、そこに写るおのれの姿もきっと、歪んでいる事であろうし、その結果、いつも以上に、自身に忍び寄る老いと謂うモノにも気づかされるのかもしれない。
初句「恋はむかし」は、説話文学 (Setsuwa) に於ける巻頭の辞、"今は昔 (Once Upon A Time)"を踏襲したモノであろう。
(この項:たい)
posted =oyo= : 17:19 | comment (0) | trackBack (0) | るいの歌集(仮)
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