2019年02月21日
春一番ニ詠メル
如月の 蛇口のみづも 温まるに ふるる指にや その身かたくす
るい詠める
<読み>
きさらぎの じゃぐちのみずも ぬるまるに ふるるゆびにや そのみかたくす
<意味>
2月の [つめたい筈の] 蛇口からでる水道水もぬるむというのに、ふれる指にその身体を硬くすると謂うのだろうか [否、しない]。
<解説>
昨日は春の到来を想わせる様に暖かく、その余波で今朝もさほどの寒さではない。と、謂うよりも暖かい。しかし、吹く風は強いのだ。気象庁 (Japan Meteorological Agency) の宣言はまだだが、これは春一番 (The First Strong South Winds Of The Year) と謂うモノではないだろうか。
そんな昨日今日の気候を受けての歌である。
第4句「にや」は、断定の助動詞「なり」連用形 + 反語の係助詞「や」で反語を顕す。
文法的にはその理解があれば解決するが、結句にある「その身」を誰の身体と解し、それに対しての第4句「ふるる指」を誰のモノと解すかによって、歌の内容が異なったモノとなる。有り体に謂えば、この歌に登場する2人の人物のうち、どちらが作者なのだろうか、と謂う事である。
(この項:たい)
posted =oyo= : 17:21 | comment (0) | trackBack (0) | るいの歌集(仮)
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