2019年03月28日
ウナサレテ詠メル
あしき夢 さくら咲く夜に 去年のいま 逝きしそのひと 微笑みて闇み
るい詠める
<読み>
あしきゆめ さくらさくよに こぞのいま ゆきしそのひと ほほえみてやみ
<意味>
悪い夢 [をみた]。桜の花が咲く夜に去年の今頃亡くなったその方が微笑んで暗転した。
<解説>
桜が満開だと謂う。そんな夜にみた夢。小説『桜の森の満開の下 (In The Forest, Under Cherries In Full Bloom)』 [作:坂口安吾 (Ango Sakaguchi) 1947年発表] を想い出してもよい。
第2句「夜」は"世"乃至"代"の掛詞かもしれない。この駄文を綴るにあたって誤変換した際に、ふと想ったのだ。だとすると、相当に怖い解釈になってしまう。
その一方で結句「闇」は"止み"との掛詞と考えられなくもない。つまり、そこで「あしき夢」が寸断されたのだ。ただ、そう解釈すると上の<意味>での様に、「闇」と"止み"の両義を可能とする語句が登場しかねない。つまり、掛詞であると謂う理解が半ば崩壊してしまうのだ。
(この項:たい)
posted =oyo= : 17:19 | comment (0) | trackBack (0) | るいの歌集(仮)
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