2020年04月16日
イマ九相図ヲ詠メル
いつしかと たれも通はぬ このみちを 潰ゆく小町の 骸とみえよ
るい詠める
<読み>
いつしかと たれもかよわぬ このみちを ついゆくこまちの むくろとみえよ
<意味>
いつの間にか誰も通らなくなったこの路を損壊していく小野小町の遺骸とみなさい
<解説>
結句「みえよ」はヤ行下二段動詞"見ゆ"命令形である。
詞書にある『』とは、安楽寺 (Anraku-ji Temple)にある『小野小町九相図 (Ono No Komachi's Kusozu)』の事である。絶世の美女と謳われた小野小町 (Ono No Komachi) の遺骸が腐敗し損壊していく光景をここのつの場面として描いたモノである。
勿論、いま、「みち」に屍体が放置されている訳ではない。「みち」そのものが『小野小町九相図 (Ono No Komachi's Kusozu)』と看做せる、否、看做せ、としているのである。
(この項:たい)
posted =oyo= : 17:27 | comment (0) | trackBack (0) | るいの歌集(仮)
トラックバック
このエントリーのトラックバックURL:
http://www.rtm.gr.jp/mt/mt-tb.cgi/2931